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光岡眞里の「あゆみ」メールマガジン今日も元気にパワフルに!
作者:光岡眞里 2025年05月29日号 VOL.742
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朝、私は食べない。
正確に言うと、食べる気になれない。でも、朝食を抜くのは体に良くないと聞く。
それで、冷蔵庫の奥から甘酒の小瓶を取り出し、湯のみで一杯だけ飲むことにしている。
白い陶器の湯のみ。ほんのり湯気が立ち、体に優しく沁み込む感じが好きだ。
先日、その話をかかりつけの医師にしたとき、彼女は少し首をかしげて言った。
「それ、血糖値スパイクが起きてるわね」
血糖値スパイク。
名前だけ聞くと、スポーツドリンクの新商品みたいだけれど、実際は体の中で起きる小さな事故のようなものらしい。
空腹の状態で糖質を摂ると、血糖値が急上昇し、そのあと急降下する。
その乱高下が、体に思っている以上にストレスをかけるのだとか。
「朝はその甘酒を豆乳で割って飲んでください」
たんぱく質や脂質が糖の吸収をゆるやかにするから、と。
この頃、私は「食べること」について考え直している。
たとえば、良質なたんぱく質。豆腐、卵、魚、それからナッツ。
それに、いい油。オリーブオイルやえごま油、アボカドオイルなんかがいい。
年とともに油ものはたくさん食べられなくなってきたけれど、
どうやら脂は敵じゃないらしい。むしろ、味方だ。
一方で、カロリー計算について、あるドクターはこう言っていた。
「カロリーって実は、体の中では机上の数字とは違う動きをするんですよ。大事なのは、何を食べたか。どんな栄養を取り入れたか」
なるほど、と思った。
低栄養のまま年を重ねると、筋肉が落ち、体が冷え、心もふわっと不安定になる。
老化というのは、単に年齢の問題ではなく、食べ物との付き合い方の問題でもあるのだ。
野菜中心の日本食はすばらしいけれど、それだけでは足りないこともある。
とくに、年を重ねた今、昔言われていた「体にいいこと」も、少しだけアップデートが必要なんだと実感している。
自分の血糖値を把握できている人は、まだ少ない。
最近は薬局などでも気軽に検査できるようになってきた。
体重や血圧を測るように、血糖値も意識し、測る時代が来たのだと思う。
健康情報って、昔の「当たり前」が通用しなかったり、どこか流行みたいなところもある。
だからこそ、正しい情報を得て、自分の体を見つめ、最後は自分で判断することが大事なのだ。
昨日はマックに行ったけどね。
それもよし、だ。
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