2026/04/30 光岡眞里の「あゆみ」メールマガジン【VO2 MAX】

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光岡眞里の「あゆみ」メールマガジン今日も元気にパワフルに!
作者:光岡眞里 2026年04月30日号 VOL.790
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スマートウォッチをAndroid版に切り替えてから、バッテリーの持ちが格段に良くなった。これが思いのほか効いていて、以前は「充電が切れたから今日はいいか」と外していた日もあったのだが、今はほぼ24時間身につけている。そうすると、自分の体のデータが連続して見えてくる。心拍数、歩数、睡眠、そしてVO2 MAX。最近この数値をずっと眺めている。
VO2 MAXというのは、1分間に体重1キロあたりどれだけ酸素を取り込めるかを示す値で、単位はml/kg/分。心肺機能と全身持久力の総合的な指標として、運動生理学の世界では古くから使われてきた。本来は専門施設で呼気ガス分析という方法で測るもので、マスクをつけてトレッドミルや自転車エルゴメーターを漕ぎながら、吸う酸素と吐く二酸化炭素の量を計測する。それが今や、手首のウォッチが心拍数とペースから推定値を出してくれる。気軽に毎日見られる時代が来た。
私の値は、ここ2週間ほど40から45の間で推移している。自慢のようになってしまうが、私の年代の平均は20台後半とされているので、これはかなり高い数値だ。親からもらったこの体は丈夫にできていたのだなと、改めてありがたく思う。剣道で一度だけ全国大会に出たこともあるくらいだから、若い頃に積んだものが今も土台になっているのかもしれない。
ただし、今そんなに運動できているわけではない。年度末から新年度にかけて作業量が多く、1日中パソコンの前に座っている日も多い。意識して会社の階段を使い、座りっぱなしにならないようにし、時間を見つけて部屋で30分ほどトレーニングをする、その程度だ。それでも数値が保てているのは、若い頃の貯金と、わずかでも毎日続けている習慣の積み重ねなのだと思う。
運動の継続は意思の強さではなく、習慣にできるかどうかだと、脳若の講座でも繰り返し言っている。食も学習も同じだ。意思に頼ると続かない。歯磨きのように、やらないと気持ち悪いという段階まで持っていけたら勝ちである。
その点で、数値が見える指標があるというのはわかりやすい。VO2 MAXも睡眠スコアも、毎日見ているうちに「昨日より下がっている、何かあったかな」と自然に振り返るようになる。今のウォッチは、寝るときにこちらが何も操作しなくても、心拍と動きから睡眠を判定して記録してくれる。ここのところ睡眠時間が短い日が続いているが、質はまだ保てているらしい。理想は8時間、最低でも7時間と言われる。少しでも近づけるよう努力したい。
VO2 MAXは、生まれつきの素質だけで決まるものではない。継続的な有酸素運動で確実に向上させられることが研究でわかっている。逆に、1か月運動をやめるとミトコンドリアの体積が元に戻るという報告もある。つまり、貯金はできるが、預け続けなければ目減りしていく。しかも高齢になると目減りの速度が半端ない!健康指標としても重要で、VO2 MAXが高い人ほど死亡リスクが低いという大規模調査もある。運動能力の話というより、長く元気でいるための指標と捉えたほうが、私たちの世代には実感が近い。
ただ、歳を重ねてからの落とし穴は、無理が利いてしまうことだ。体は強いから一見ついてきてくれる。けれど、ある日ぷつんといく。腰、膝、心臓。そうなる前に、自分の体と会話できるかどうか。これが一番大事だと、最近とみに思う。
会話するためには、俯瞰してみる必要がある。仕事も人間関係も、自分から少し離れて眺めることで初めて見えるものがあるが、体も同じだ。数値はその助けになる。手首にいる小さな相談相手として使うのがいい。命じられて動くのではなく、相談しながら整える。いつまでも若いわけではないからこそ、自分の状態を俯瞰して見る目を持っていたい。これも一つの才能というか、年齢を重ねて初めて手に入るノウハウなのだと思う。
おわり。
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