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光岡眞里の「あゆみ」メールマガジン今日も元気にパワフルに!
作者:光岡眞里 2025年05月22日号 VOL.741
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先日、妹に誘われて「ダイキョーバリュー弥永店」に行ってきた。自宅から車で15分ほどの距離。普段は駅前のスーパーでサッと買い物を済ませるのが常なので、最初は「安い店があるんだな」くらいの気持ちだった。
「とにかく面白いから行こうよ」と妹が言うので、あまり期待せずに行ってみたのだが……正直、驚いた。
まず、活気がすごい。
店に入ると、にぎやかな声が飛び交い、あちこちから「いらっしゃい!」「今日のおすすめはね!」と声が聞こえてくる。店長らしき外国人の男性が、にこやかに、しかもめちゃくちゃ詳しくカレーについて語っているようだった。あれは本気の“推し”だ。商品の説明というより、料理に対する愛情を語っているような感じだった。
そして、年配の女性スタッフが負けじとはつらつと働いている。あれこれ教えてくれたり、世間話をしてくれたり。気がつけば、お客さんもスタッフもみんな笑顔。どこか懐かしさすら感じる、あたたかい雰囲気が漂っている。
思い出したのは、お正月に観た団地が舞台のドラマ。いろんな人生を背負った人々がひとつ屋根の下に暮らしていて、笑ったり泣いたり、時に喧嘩したり……それでもどこかに“つながり”があって、温もりがあった。
あのドラマの登場人物たちが、こぞって買い物に来そうなスーパー。それがダイキョーバリュー弥永店だった。(すぐ近くに弥永団地がある)
外には団子屋さんや花屋さんがあり、地域の人が足を止めておしゃべりしている。子ども食堂のようなスペースもあって、子どもたちが勉強したり、ごはんを食べたりしている。「地域密着型」なんて一言で言い表せないような、本気で地域に根ざしている空気を感じた。
調べてみると、運営する大京株式会社は昭和53年設立の老舗で、福岡を中心に数店舗だが店舗展開をしている。テレビでも頻繁に紹介される惣菜コーナーは、「手づくり感」「家庭の味」にこだわったもので、買って帰ればそのまま夕食の一品になる。
印象的だったのは、カレーのルーだけが小さなカップに入って100円ほどで売られていたこと。ご飯さえあればすぐに一食になる。これは、働く人や子育て中の家庭、単身高齢者にもありがたいはずだ。必要なものを必要な分だけ。経済的でもあり、無駄がない。
最近、日本各地でこうした“地元密着型スーパー”が再注目されているという。輸入コストや物価上昇の影響で、大手チェーンの価格競争も激化する中、地域と人とのつながり、そして「買い物そのものが楽しい」という体験価値を提供できる店が、じわじわとファンを増やしているらしい。
加えて、ここでは外国人スタッフが中核となって活躍している。多様性の受け入れが自然な形でなされていて、むしろ「この人がいるからこの店が元気」と感じられるほど。その元気に背中を押されて、自然とこちらも笑顔になる。
結局のところ、商売もまちづくりも「人が元気」であることが一番強い。多様性の時代を迎え、背景も言葉も違う人たちと一緒に場を作っていくことが、結果として“地域の強さ”になる。
そんなことを、スーパーでの買い物ひとつで実感するとは思わなかったけれど──
私は今後もきっと、あの店で時々人間観察をして、カレーの話を聞きながら、ちょっと変わった食材を買って帰るんだろうな。
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