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光岡眞里の「あゆみ」メールマガジン今日も元気にパワフルに!
作者:光岡眞里 2025年08月14日号 VOL.753
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スマートフォンは生活必需品となり、スクリーンタイムは年々増えている。多くの人が平均5分に1回は画面を確認しており、若い世代ではさらに頻度が高まる。問題は利用時間の長さではなく、「ながら使用」によって生活が細切れになることだ。
断続的なタスク切り替えは集中力を奪い、記憶の定着を妨げる。この影響は、自分では気づきにくい。健康から介護が必要になる前段階の「フレイル」が自覚されにくいのと似ている。頭ではわかっていてもやめられず、注意力が削られ、気づかぬうちに疲労が積み重なっている。
創造的な発想は、ぼんやりと過ごす時間から生まれる。何もしていないように見える時こそ、頭の中では記憶や感情が整理され、新しいアイデアが芽生える。
身体にも負担がかかる。メールやSNSを見ている間、無意識に呼吸が浅くなる人は多く、ストレス反応と同じ状態が続く。首や手首、目にも負荷がかかり、慢性的な不調の原因になる。
先日、日焼けを承知で久しぶりに海に頭まで浸かって泳いだ。潮の匂いと波の感触に身を委ね、子どもの頃のように夢中で泳ぐ。翌日は真っ赤な肌で一日中眠ったが、長くまとわりついていた重さが落ち、体の芯まで澄んだ感覚があった。あれはまさに、自然の中で五感が研ぎ澄まされたデジタルデトックスだったのだろう。
デジタルデトックスは完全断ちではない。一定時間、機器から離れ、現実の人間関係や自然に身を置く時間を意図的につくる。そうすることで五感が整い、思考がクリアになる。
もう一つの鍵は、時計に縛られすぎないことだ。効率を追い求めすぎると、余暇や遊びまでが管理される。あえて不便を受け入れ、過程を楽しむことで、非効率の中にしかない満足感を取り戻せる。
テクノロジーと共に生きる時代、依存か否かではなく、どう共存するかが問われている。デジタルと距離を置き、自分の時間を取り戻すこと。それがこれからの心身の健やかさにつながっていくのだろう。
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