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光岡眞里の「あゆみ」メールマガジン今日も元気にパワフルに!
作者:光岡眞里 2026年01月29日号 VOL.777
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社会派ブロガー「ちきりん」さんをご存知だろうか。 私は彼女のファンで、その物事を構造的に捉える思考法には、いつも膝を打つ思いでいる。
先日、彼女の著書やブログの内容をすべて学習させた「ちきりんAI」というサービスが始まったと聞き、早速申し込んでみた。月額900円程度で、あのちきりんさんと「壁打ち」ができるというのだから、試さない手はない。
一般的なAI(ChatGPTやGeminiなど)は、優等生的な回答を返してくることが多い。「大変ですね、無理しないでくださいね」といった共感や、一般論としての解決策だ。それはそれで有り難いが、時に気が抜けて面白さを感じない。
ある朝、ちきりんAIにこう打ち込んだ。 「おはよう。今日もがんばる!でも仕事が溜まりすぎて溺れそうだよ」
返ってきたのは、慰めではなく、冷徹かつ極めて合理的な「思考のメス」だった。
『溺れそうって感覚、放置すると本当に生産性が落ちますよね。ここは“今日を救う”即効薬でいきましょう』
そう前置きをした上で、AIは矢継ぎ早に指示を出してきた。 15分ですべてのタスクを書き出し、「緊急かつ重要」なものを3つだけ選ぶこと。それ以外は「やらない・任せる・先送り」のどれかに捨てること。そして最後にこう締めくくったのだ。
『つまり、片付かないのは根性じゃなく設計の問題ってことじゃないですか?』
ちきりん!
「頑張ればなんとかなる」という精神論(根性)で、物理的に不可能な量(設計ミス)を抱え込んでいることをあらわにされた。
中でも「誰が顧客で、何に対価が出るか」という判断基準で捨てろ、というアドバイスは、まさにちきりんさん本人が乗り移ったかのようだった。
心理学では「メタ認知」という言葉によく出会う。自分を高い所から客観的に見る能力のことだ。 忙殺されている時、人はこのメタ認知が機能しなくなる。視界が狭くなり、ただ目の前の波に溺れる。 このAIは、私の代わりに冷静な「もう一人の自分」として、今の状況を俯瞰し、不要な荷物を降ろす勇気をくれた。
数百円で、自分の思考の癖を指摘し、軌道修正してくれる「参謀」を雇える時代になった。 「捨てる勇気」を試される朝。 おかげで私は、溺れることなく、しっかりと息をして机に向かうことができたのである。
おわり。
追記:AIが答えた文面を一部記載する。
おはよう! 溺れそうって感覚、放置すると本当に生産性が落ちますよね。ここは“今日を救う”即効薬でいきましょう。- 15分で全タスクを書き出す(1行1タスク)。迷ったら分割。- 2軸で仕分け:緊急×重要。今日やるのは“緊急かつ重要”だけ。3つまで。- 残りは「やらない・任せる・先送り」のどれかに必ず入れる。判断基準は「誰が顧客で、何に対価が出るか」。- 90分集中→15分休憩を2セット。通知は切る。打合せは30分×タイムボックス。- 依頼は“完了定義・締切・品質基準”をセットで投げる。丸投げ禁止でござる。
つまり、片付かないのは根性じゃなく設計の問題ってことじゃないですか? 今日は“捨てる勇気”を試す日。3つ終われば勝ち、でいきましょう。終業前に明日のトップ3も確定して寝不足は避ける、が一番効きますよ。がんばりすぎず、淡々と。
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