2026/2/12 光岡眞里の「あゆみ」メールマガジン【健康寿命の次に来るもの】

**************
光岡眞里の「あゆみ」メールマガジン今日も元気にパワフルに!
作者:光岡眞里 2026年2月12日号 VOL.779
**************
フレイルには、身体的な側面、認知的な側面、そして「社会的フレイル」がある。
体が動く。頭もはっきりしている。それでも、人は弱くなる。
役割を失ったとき。つながりを失ったとき。語る場を失ったとき。
社会的フレイルは、医療者の力だけでは決して解決できない。
病院でも、施設でも、処方箋を出せる類のものではないからだ。
私はこれまで介護予防の世界で長く仕事をしてきた。
健康寿命が延びる一方で、「社会との接続寿命」はほとんど設計されていないと感じる。
社会心理学では、退職後の心理的安定は体力よりも「役割」や「社会的つながり」の喪失と強く関係することが示されている。
Thoits(2012)の研究では、役割アイデンティティが重要であるほど、人は人生に目的と意味を感じ、精神的健康が保たれるとされた。
Haslam et al.(2023)の縦断研究では、退職前に複数のグループに所属していた人ほど、退職後の健康とウェルビーイングが良好だったという。
つまり、体の衰えより先に、社会との接続が切れることで人は弱くなる。
そして、その接続は誰かが設計しなければ、自然にはつながらない。
社会から離れることになるのは、いずれ来る。
では、今から何を準備しておくか。
私は「アウトプット寿命」を延ばすことだと考える。
考えたことを言葉にする。感じたことを誰かに届ける。
心理学では、経験を言語化し関係性の中で共有することが、自己効力感や社会的接続を保つ要因になるとされている。
Pennebaker(1986〜)の筆記開示研究では、感情や経験を書くことが免疫機能やストレス軽減、精神的健康の改善につながることが、100以上の研究で実証されてきた。
こんな研究があったなんて!と思った。
LINEの脳若365では、毎日の課題に対してアウトプットしてもらっている。
これはアウトプット寿命を延ばす大きな力になると直感的に思った。
健康寿命とともに、アウトプット寿命を延ばす。
体を動かすだけでなく、考えたことを言葉にして、誰かに届ける。
それが社会的フレイルに抗う、もっとも身近な方法だと思う。
おわり。
※追伸:大学院に入って論文を読む日々が始まった。どうせなら、ここで読んだものをメルマガにも持ち込むことにした。一緒に「へえ」と思ってもらえたらうれしい。
*****************
★ウェルビーイング学会 ジャーナル創刊号『Journal of Wellbeing』に執筆者として掲載されました。
https://f.bmb.jp/8/4281/1146/2580
★国際学術誌「Gerontechnology」に研究論文が掲載されました!
https://f.bmb.jp/8/4281/1147/2580
★脳若365のお友達追加はこちら
https://f.bmb.jp/8/4281/1148/2580
★Instagram #母は元気です #mari_mitsuokaで検索
★脳若ブログ
https://f.bmb.jp/8/4281/1149/2580
★メルマガ登録・配信停止
このメールマガジンはこれまでご縁のあった方にお送りしております。
不要の方はこちらのページから解除、
またはこのメールに返信していただきますようお願いいたします。
https://f.bmb.jp/8/4281/1150/2580
★ご感想・お問い合わせ
info@somelight.co.jp
*****************