【パソコン教室】経営者Aさんの物語

あ、これだ!と直感した

脳若事業に乗りだすと決めた企業の経営者からよく聞く言葉だ。
数ある儲け話を探しているにもかかわらず、「これは別枠で考える。直感がはたらいた…」と。

脳若はフランチャイズではない。
このツールを使ってどのように組み合わせるかは自由。
「自社にとって今すぐではないが将来的に必要なこと」としてこの事業をとらえている方も多い。

例えばパソコン教室を複数店舗経営しているA社長。

A社長は地域のある一定のシニア層の囲い込みで、これまでニッチなビジネスをまわしてきている。現在通ってくれているシニア受講生は60歳後半~70歳代。80歳以上のパワフルな受講生も数人。比較的老後資金にも余裕がある方々だ。これまでもワード、エクセル、インターネットにデジカメと様々な使い方の提案をしてきた。

受講生にとって、そこへ集まることに意味があり、出かけることに意味がある。

最近はスマホを習いたいというシニアも増えてきている。子供や孫とのラインも盛んだ。
さらにパソコンだけでなく家電品も教室で販売、シニアの生活に寄り添い細やかなサポートまで行う。

このゆるぎない信頼関係を結んだ、ビップ会員にはまだまだ元気でずっと通い続けてほしいと心から願っている。

何か教材はないか?

難しくもなく、簡単すぎでもない、継続してシニアが通ってくれる教材…を探していた。

脳若(のうわか)?

A社長は「介護予防事業セミナー」をネット検索で知り、最初は興味本位で参加している。
Facebookの広告やホームページを見る限り、「よくわからない」というのが本音だったという。よくある「脳トレ教材なのか?」くらいの印象だったそうだ。脳トレなら他にもある。

ところが、セミナーで導入事例を聞くと
「え?そんなことも、こんなことも?」と脳若事業の幅の広さに驚いたそうだ。

これまで地元でパソコン教室という事業を行ってきて、それなりの人脈もできている。
シニアの生活に即したサービス展開をしてきたつもりだが、まだまだできることはある、と感じた。

少し前までは「認知症の予防教室」というだけで、「まだ自分は関係ない」とか「認知症」という言葉に偏見がみられる傾向があったが、時代は確実に変化している。

100歳まで元気で生きるようになる時代、「体と同じように脳も鍛えるべき」という考え方は一般的になりつつある。今後、シニアビジネスの市場はまちがえなく大きくなり、淘汰されていく。A社長のパソコン教室も「脳若」を使ってなにか仕掛けられるのではないか?という夢をもち、ご契約に至った。

いよいよ事業スタート

A社長はまず、これまでのターゲットとは違う層の顧客開拓の方法として、脳若という新しいコース誕生による休眠客の掘り起こしを行った。チラシを作成するにあたり、福岡で行われた実証実験や学会発表、そして全国の自治体での導入実績は信頼感があった。それでも「脳」のことなので実際は「わからない」というのが本当のところだ。エビデンスを熱く語ってもあまり効果はない。体験講座では「楽しさ」だけでなくその「必要性」を実感していただかなければならない。

講師の印象も大事な要素となってくる。脳若アカデミーでノウハウをしっかりと身に着け、フォローアップ研修も積極的に参加して脳若の良さ・伝え方は十分に理解できたつもりだ。

さて事業がいよいよスタート。

2店舗で約3カ月間の無料体験講座へは既存客も含め200名を動員。
そのうちの3割が休眠客であった。初回勝負で、2回目の有料講座へ確実に送り込む。

有料講座では、専用アプリ「脳若ケア」の中にある認知機能を測定できるツールを使い、
定期的に結果をアウトプットしてお渡ししている。認知症は誰でもなりうるということが周知され、予防の大切さを理解したうえで、自分は大丈夫なのかと心配になる受講生は多いという。これまで個別形式での運営だったが脳若の時間だけは教室が「わいわい・がやがや」のコミュニティへと変わる。但し、記憶や考える時間はシーンとなって集中する。そのメリハリも刺激になっているようだ。

有料講座へ流れたのは新規と休眠客を含め6割

休眠客の掘り起こしが出来たことは何よりうれしかった。受講生はきっかけが欲しかったのかもしれない。

受講生の変化としては、自主性がみえる、発話が多くなる、お洒落になる、といった担当講師の声や受講生のアンケートからも明らかになってきた。

さらに、

・地域の公共施設や自社で講演会
・自治会とのつながり(公民館での勉強会開催等)
・健康イベント開催(脳若トレイン運行・脳若まつり等)
・地方自治体との折衝(生活支援・総合支援事業の受託)
・告知切り口の切り替え(認知症・高齢ドライバー・レジリエンス)
・他業種とのコラボ

こういった、今までにない活動が仕掛けられる。

脳若アカデミー受講(トレーナー対象者)は経営者であるA社長だったが、近々社内の担当者にこの役目を移行するつもりだ。実際の活動部隊であるコミュニケータはパソコン教室の生徒様からスカウトしている。感じの良い40代の女性で公民館の無料体験講座や介護施設では人気講師になりつつある。自教室に人を集める事に集中しながら出前講座でも売上貢献していくモデルだ。パソコン教室全体の受講人数と客単価も底上げできている。今までとは微妙に客層が違うなと感じる。何より、そろそろ辞めてもいいかな?という高齢の受講生に絶大なる支持をうけていることが一番の安心材料だ。コミュニケーション重視の「脳若」は間違えなく教室全体の空気を変えた。

「パソコン教室」という看板から、脳若によって人脈も思わぬところで広がってきたというA社長。今では地方紙に予防のコラムも書いている。

シニアビジネスで成功?

パソコン教室の運営はシニア様自身のお財布から正当な価値としてサービスの対価を支払っていただくというもの。介護保険等とは無関係、正攻法の素晴らしいビジネスといえる。
さらに、ご契約2年目で自社の成功モデルを他社へ紹介し横展開も始めている。

人口が減少し、超高齢社会がやってくる。
パソコン教室も生き残りをかけて新しい施策が必要となる。
この業界で生き残っているところは、商売は「ヒト」でありファン作りだということをよく理解しておられるなと感じる
そんな方々にツールとしての「脳若」から、新しい事業としてこれを捉え、地域に貢献しながら活用・拡大していただきたいと願う。

「高齢者からお金をもらってビジネスをする」ということを正面から自信をもってやる。やましいことと思ったことはない。納得していただき、価値を感じていただく。そのために顧客から信頼されるブランドを作っていくことが必要。

そのための支援は惜しまない。

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コメント

  1. 深川行敏 より:

    初めまして深川と申します。
    2011年に切り絵系アイデアで実用新案を取得し『あでやか切り絵』と云う商品を企画制作販売を行っております。
    今まで東日本大震災被災地の仮設住宅や介護施設で約100カ所以上でボランチィアを行いほぼ全ての方に喜んで頂きましたが商売に結びついていません。
    [脳若]の記事を読ませて頂き参考にさせて頂ければと思いますのでよろしくお願いします。
    ネットで『あでやか切り絵』を検索して頂くと活動内容が分かります。

    • アバター画像 眞理光岡 より:

      深川様
      コメント誠にありがとうございます。サムライトの光岡でございます。これまで被災地を中心に様々な活動をされてきたとのこと、共感いたします。「商売に結びついていない」という悩みは私も未だあります。人、モノ、カネ、情報、そして時間が過ぎていくなかで翻弄されながらもしっかりと地に足をつけてやり抜くしかないと私は思っております。情報を発信し続け、人との繋がりをつなげていくことが結局は早道になるのだと感じます。会社の存続は本当に大変なことなのですが、やり繰りしてがんばっていくしかなくて、続けられていることがまずは素晴らしいと思います。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。