【ヘルスプロモーションを考える】脳若クラウドはコミュニティを作れるか?

医療法人の「脳若トレーナー」からの質問

先日、ライセンス先様である医療法人様へお伺いしました。
担当者であるKトレーナー様は専門のセラピストで、トレーナー認定時は非常に高い評価で合格された方です。久しぶりにお会いしたのですが、こんな質問を受けました。

「医療法人の地域連携室としてサロンやセミナーなどでお話をさせていただく際、このプログラムだけ使いたいとか、ほんの20分ほど時間があるときに、例えばBB体操と昭和〇〇年を組み合わせてミニ講座をしたいと思うのだが…それは可能でしょうか?」

もちろん、OKです!

認定審査の際は初回プログラムをキレイにこなすことをしていただき、チェックしていきますので、その固定観念があったのかもしれません。臨機応変な使い方をしては駄目なのかと思っておられたようです。

そこで今日は、脳若の様々なコンテンツについてその活用法をご紹介したいと思います。講演やセミナーでも使えるネタです。さらに、トレーニングがコミュニティ形成とどう関わっているのかをみていきたいと思います。

C2って何?

開発が進み、一新したばかりのアイコン。脳若ステーションで講師が使う「脳若クラウド2」と専門職が使う「脳若ケア」。右端は受講生が利用する黒板などが入っている「脳若JOY」

サムライトはご契約者であるライセンス先に「脳若クラウド2」という講師用のアプリ教材を提供しています。しかも毎月4レッスンずつ新プログラムが増え、組み合わせて自由に使えるというのが特徴です。

約60分の「脳若トレーニング」を行っていただくにあたり、以下のプログラムを用途に合わせて一つの講座を作っていただくのです。

トレーニングプログラムの内容

・コミュニケーションゲーム
・ワンポイント
・脳若ディスカッション
・脳若Q
・脳若イリュージョン
・音読
・想起トレーニング
・回想法
・昭和○○年
・脳若新聞
・覚えましょう
・BB体操
・リラックス体操

アプリの中ではこれらのプログラムがフレームとして用意されており、ダウンロードした部品をそのフレームに当てはめていくのです。

プログラムを作成している画面。はてなのところひ自分がダウンロードしたプログラムをタップして入れていく。

ダウンロードは「Nouwaka Store」から。現在(2017年9月)で775プログラムあります。

使いきれないほどのプログラム数だが、コミュニケータ同士で盛り上げ方の情報交換をしながら組み合わせをしていく。利用者の声を反映してアップデートをかけるし、新しいものはどんどんダウンロードして試していく。毎月地道な作業だ。今後は一括ダウンロードできるようにしていく。

講演前に、今日は男性が多く参加するのでこのプログラムをいれよう!なんてことを考えながら準備します。その時の条件に合わせて、必要なプログラムのみ行うのです。
アクティブシニア向けの講座は少人数から大人数、また100名以上の講演会でも十分使うことができます。しかしながら座学のセミナー、ただ聞くだけは面白くないですよね。できれば、人数が多くても「ハの字Iランド型」の机の配置にするのがお勧めです。100名以上の方をファシリテーションしながらディスカッションを行ってもらったり、コミュニケーションゲームをしてもらうと、一気に会場の雰囲気が盛り上がります。

全国各地で開催の「脳イキイキセミナー」

全国各地で開催の「脳イキイキセミナー」100名を超す受講者でもトレーニング体験はできる

私が行う講演の中でも「トレーニング」体験を入れる場合は約20分~30分で、おいでになられる層がどのような方か?に合わせてプログラムを組みます。受講生が一般高齢者なのか、地域のリーダー候補なのか、様々ですがいずれにしても、会場とのバトンのやり取りを行うことは必須で、そのためのプログラムはたくさん揃っています。

楽しいのが沢山あるので全部紹介したいところなのですが、時間内におさめるためにBB体操とコミュニケーションゲーム、または受講生用のJアプリ(無料でappstoreからおとせる)「写真めくり」と「黒板」を使えるように誘導して「覚えましょう(短期記憶)」などの組み合わせで準備しておきます。

必要なプログラムは画面上のこの『>』で出していくのです。

講演やセミナーはすべてiPadを使い、プロジェクターに投影します。講演資料はパワポからPDFに変換しておき、ibooksで開いておきます。ダブルタップしてマルチタスク機能を使いながら切り替えてすすめていきます。当然、100名以上の講演会ではiPadを人数分用意することはできませんので、iPadを使わないプログラムを準備するわけです。

他にもこんな事例があります。

・一般向けの生命保険セミナーの中にBB体操を単発で入れ込んで使っているファイナンシャルプランナーさん
・運動系のプログラムと組み合わせ、最後にリラックス体操をいれる
・クリニックの先生は認知症予防の講話の中にコミュニケーションゲームや脳若Qをいれてアイスブレイク
・生活支援のサポータ養成講座では「脳若ブレイク」という時間を設け、様々なコミュニケーションゲーム等を単発で行う
・旅行イベントでバスの中で、電車の中で!(実際に脳若トレインが運行しています)

千葉県銚子市で運行された脳若トレインの中では様々な催しが行われた

プログラムは色んなものと組み合わせができるのです。

特に盛り上がるのは、BB体操、回想法、昭和○○年、コミュニケーションゲームでは『〇〇さんを探せ』『共通点を探そう』『30秒スピーチ』などです。

全国各地で「脳若」によるコミュニティ作りの実績が積みあがっています

先日、サムライトは日本認知症予防学会で2度目の発表を行いました。1回目の2015年の学術集会では『ITを利用した認知症予防プログラム「脳若トレーニング」の効果と地域づくりへの広がり』という演題で発表しています。
その中で、脳若トレーニングには年齢や健康度を問わず認知機能を賦活する可能性があり、受講後にはコミュニティの形成や介護予防の担い手を輩出する発展がみられた、という考察から、介入期限が限られていても「脳若トレーニング」には仲間づくり・地域づくりに寄与する可能性が示唆されたという報告を行っています。

また、広島県江田島市では、脳若トレーニング開催後にサポータ養成講座が開催されています。シリーズで開催されていますが、サポータ養成講座の最終回では市も参加しての座談会を行うのです。担当者が何より驚いたのは、普段しゃべらない方が活発に喋りだしたという事です。これは、トレーニングやサポーター講座の中でふんだんに行われるコミュニケーション中心のプログラムが寄与していると思われます。

グループディスカッション、皆の前での主体的な意見など聞くことができ、受講生の発語がとても増えたことが次の展開へ影響したと考えています。なんと江田島市では講座を卒業してからの自主教室の数が倍になったのです。

脳若のライセンス先様が使えるツールはクラウドだけではない

「脳若ステーション」というパッケージを作り全国に展開していますが、この脳若ステーションの中身は、ただクラウドの教材を使えるというだけではありません。人材育成のしくみがありますので、サムライトのように子育て中の主婦の方などをコミュニケータに育成することができます。その為のテキストやDVD、YouTubeの限定公開動画などもあります。定期的にフォローアップ研修も行い「脳若コミュニケータ」のレベルアップも行います。

さらに、受講生用の「Nouwaka Note」やサポータ養成講座開催のための「Supporter’s Workbook」というテキストも完備。サポータ養成講座については自治体へ説明するための資料や実際の講座時につかうスライドも使うことができます。(総合事業提案セミナーを開催しています)当然、自治体だけではなく一般教養として十分な内容ですので今後の人生100年時代を考える節目に独自開催するライセンス先様もいらっしゃいます。

Nouwaka Note は九州大学との共同研究でテーマとなっている「レジリエンス」の考え方が入っている。サポーター用のテキストは各自治体からも好評。

脳若は「コミュニケーションツール」である

さて、先日の日本認知症予防学会の会場でもテーマになっていたのですが、『ヘルスプロモーション』という概念があることをご存知でしょうか?「自らの健康をコントロールし改善できるようにするプロセス」と定義(986年カナダのオタワ憲章でWHOが定義)されているものです。健康というのは目的ではなく、幸せな生活を送るための大切な資源であり、たとえ病気や障害を抱えていても今もっている残りの健康を十分に生かし切ってより良く生きることであるというものです。

もっとわかりやすく言うなら、自分の健康管理は自分で行うべきで医療や行政はそれをサポートする側ですから、これからはコミュニティの能力を高め、個人の力を引き出すことを重視していきましょう。という感じです。「地域づくり」という観点でも世界でたくさんの研究が進んでいるようです。

この「個人の力」についてはメディア普及により、あふれるような情報を個人がいくら頭の中に蓄積したとしても目的とする「行動の変容」は起こりにくいため、身近なコミュニティ(地域だけにかぎらず職場やネット上でもコミュニティは存在)で健康のための活動の強化をしていく必要があります。

よって、毎日のライフスタイルの在り方を提案するのが専門家ということですが、この人材育成を「脳若」のトレーナーやコミュニケータ(講師)が行えると私は考えます。

これまで「脳若」は地道に、実績を作ってきました。
夢は壮大ですが、やれると思っています。

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