ITと地域づくり~地域の実情に合わせて~「生活支援コーディネーター勉強会」を終えて

先日、ある自治体さんから依頼をうけ、生活支援コーディネーターのスキルアップをやってくれないか?ということで年内の予算は1回分しかないけど何とかねん出します!汗
ということで、ものすごく高齢化の地域だし、何か協力できればいいかなという気持ちでお受けして、行ってきました。

そもそも生活支援コーディネーターって何か?って話ですが、仕事は大きく分けて以下の3つになります。

(1)社会資源を適切に把握し、地域のニーズに合わせた新しい福祉サービスの開発・育成
(2)地域における新しい福祉ネットワークの構築
(3)地域においての支援に関するニーズと取組みのマッチング

(1)についてですが、2015年の介護保険改正により、高齢者が要介護状態にならないように総合的に支援する「介護予防・日常生活支援総合事業(以下、総合事業)」が創設されました。 2017年4月からは、全国のすべての市区町村において様々なサービスが開始されています。

私は、福岡県のある自治体さんで2014年の下期にサポーター養成講座というのを自治体と一緒に考えながら手探りで開催、その町は2015年から総合事業を開始、以後ずっと一緒にタッグを組んで色んなことをやってきました。
ある意味、ラッキーだったと思います。最先端で経験できたってことですから。

今、総合事業で何をするか?ってことで最初にあげられるのが、「地域における社会資源を新たに見直し、地域に住む高齢者のニーズにあった新たな福祉サービスの発掘または開発」ということになり、さらに「新しい生活支援サービスを供給するために必要な人材育成」もこの生活支援コーディネーターの仕事なんですね。

実は、わたし、自分がこの生活支援コーディネーターになっているってことを自覚したのは後からなんですね。だって、こういう行政のいってる制度なんか、あまり関係ないと思っていましたし、やることはわかっていたのでそれを推し進めればOKだったから。もちろん、「脳若トレーニング」と並走ですよ。要は、自治体さんの困っていることをやってあげるのが仕事だからですね。県の勉強会に一緒に行ってくれと最初に依頼された時、私の位置づけがこの生活支援コーディネーターだったわけです。へぇそうだったんだぁと思ったのを覚えています。現在、私どもの組織はこの行政の第1層・2層の生活支援コーディネーター(以下、SC)として地域づくりに入っているわけです。

(2)にもあるように、行政を含めた公的機関や地域住民、NPOや民間機関などとの連携がなくては地域包括ケアシステムを円滑に進めていくことはできません。行政や社協の支援を行っていくのが我々の仕事であり、それは外部だから機能する(逆にうまくいく)とはっきりと言えます。

よくある、都会のコンサルが地方に来てガッツリ予算をもらって、、、、みたいのとはわけが違うというのをここで声を大にして言いたいのですが、我々の組織は「本当にかゆいところに手が届く」支援というのをモットーにしています。

出すぎない!しっかりと影から支える、これがミソです。

私共はこの地域リーダー・SCの育成というか、お手伝いを純粋にしています。何を今やらなきゃいけないのか?何のためにやるのか?日々地域に入っている方々はそれが見えなくなってしまう。それをしっかりと情報共有しながらチームを作って小さなゴールに向かってひとつずつ丁寧にやっていくんですよね。今回の自治体さんもほんの2時間のワークでしたが、「糸のもつれがほどけていくようでした」という感想をもらえて、嬉しかった。だんだんと、前のめりになり、目が変わってくるのがわかる。自分たちで答えを見つけていくんだから、そりゃそうですよね。当然ですが、我々は実際には地域にはほとんど入りません。それは役割分担というものがあります。方向づけと支援、連携作りです。モチベーションを保つことが大事。

悩みから抽出、やらなくてはいけないこと、さらに優先順位、行動計画に落とし込む。全員市のSCさんたち、それぞれの地域で悩みが違う。チームになることが大事。

(3)は地域の実情を踏まえてニーズを掘り起こし、そのニーズに合ったサービスを発掘し適切な事業所や関係機関につなげていくという事なのですが、まだまだどの行政もほとんどといっていいほどここまで行きません。マッチングとかもまだですね。

ただし、このマッチングに関してはいかに情報発信できて、必要なもの(人)を必要なもの(人)につなげるという作業が必ず必要になってきます。それはITの力を駆使しなければ無理だと思っています。SC同志の打合せだって、今回のSCさんたちだって遠い方で往復2時間以上かかるわけですよ。地方だからこそWEB使わなきゃ!これから人生100年時代を見据えてです。そこにフォーカスして出来上がったのが糸島市の「いとぷり」です。これは面白い仕組みで、非常に行政のニーズにマッチしていると言える。

情報を発信するのはもはや行政側だけではなく、地域住民が主体的に発信していく必要がある、このニーズにしっかりと答えているのです。

まだまだこれからですがこれが回っていくと、地域づくりも一つランクアップしていくのだと思う。出来る人が出来ることをする。簡単に言うけど、やはり行政が音頭をとらないとこういうのは回っていかないわけですよ。その点、先駆的にやろう!と決めた糸島市、私たちはしっかりとこれを支援していきたいと思っていますね。絶対必要だから。

利益度外視で(苦笑)相当な時間をかけて作成した三つ折りパンフレット。色々説明しすぎるとわかりにくい。これが精いっぱいだけど、真の地域の人の為のアプリです。

地域づくりに使えるアプリ、ご興味ある方はお問合せください。
さ、また来週から福岡をでます。ライセンス先様とのWEBの地域づくり勉強会も開催予定。
体調管理しながらしっかりと脳若事業を広めていきます。