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光岡眞里の「あゆみ」メールマガジン今日も元気にパワフルに!
作者:光岡眞里 2024年10月31日号 VOL.712
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障害のある方が「社会で役割を持ちたい」と思う心理状態について考えさせられることがあったので共有したい。
「障害受容」という言葉がある
「障害を直視し、障害に立ち向かい、障害とともに生きることも自己の生き方の一つであると受け止め、生活していくこと」
である。
何かのきっかけで障害を持つようになった方が突然そうなった場合、「障害受容」には次の5段階がある
(1)ショック期:自分自身に何が起こったか理解できない状態。
(2)否認期:自分の障害から、目を背けて認めようとしない時期。
(3)混乱期:「怒り」・「悲しみ」・「抑うつ」などが現れる時期。
(4)解決への努力期:様々な事をきっかけにし、病気や障害に負けずに生きようと努力する時期。
(5)受容期:自分の障害をポジティブに前向きに捉えられるようになる時期。
私の父は50歳台から長く患ったが、初めて入院することになった日の映像は子どもながらに鮮明に覚えている。
母はタンスの前で泣きながら支度をしていた。
やがて障害者手帳を持ち、娘の成長を見ながら、17年患って亡くなった。
「障害受容」の5段階に照らすと、いくつかのシーンが蘇るものだ。
今回、介護予防教室の体力測定にお手伝いとして手を上げてくれたAさん。
発語と歩行に障害がある。今年初めてサポーターとして養成講座に参加された。
周りはざわついた。
結局、関係者が一同にその現場へ向かい状況を見守った。
雨の中、危うい歩行で傘をさして来られた。(姿は父親とかぶった)
終了後、少しお話しさせていただいた。
「今日のような日は転倒するリスクが高いので、私たちは、すごく心配している」ことをまず伝えた。
不安なことはありませんか?との問いには
「全く問題ない」だった。
これからも精力的にやりたい。
ということだった。
担当者間で協議した結果、
意思を尊重すべきであるが、
現場での「配慮」が必要である
となった。
後日、アンケートに次のような記載があった。
「自分でも役に立つんだと思った」
「すごく疲れたので年に2、3回でいいかな」
私たちの「配慮」は認識しておられると思った。
全部、わかってんだ。
「配慮」とは難しいもの。
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