2026/04/16 光岡眞里の「あゆみ」メールマガジン【マーケット感覚】

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光岡眞里の「あゆみ」メールマガジン今日も元気にパワフルに!
作者:光岡眞里 2026年04月16日号 VOL.788
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先日、アパホテルと東横インの価格戦略に関する記事を読んだ。同じビジネスホテルでも、週末と平日で4倍以上の価格差が生まれるアパホテルと、繁忙期でも上限価格を守り続ける東横イン。どちらも正解であり、どちらも哲学だって話。

私は出張が多い。気づいたらいつのまにかアパホテルを選ばなくなっていた。ちょっと前までは1万円以内、最近は事情が変わって1万5千円以内といったところだ。それを超えそうな宿は、最初から候補に入らない。東横インのような「どこでも、いつでも、この価格」という安心感は、私のような使い方をする人間には実は大きな価値だ。

そういえば、コロナ禍のころに旅行促進の補助制度があった。「全国旅行支援」だったか。宿泊と一緒に使える金券が配られ、普段より少し値の張る宿に泊まってみたりした。あの感覚が今となっては懐かしい。国が後押しするほど観光が冷え込んでいた時代と、今のインバウンド過熱とのギャップを思うと、ずいぶん遠くまで来たものだと感じる。

一方で、市場原理として需給で価格が動くことを否定する気にもなれない。インバウンドで賑わう都市部のホテルが、外国人観光客にとっての「適正価格」で部屋を売ることの何がおかしいのか、と言われれば返す言葉がない。「稼げるときに稼ぐ」というのは経営として至極まっとうだ。

ただ、価格の乱高下は人を不安にさせる。昨日7,000円だった部屋が今日は3万円になっている。その落差に「裏切られた感覚」を覚えるのは感情としてごく自然なことだと思う。そしてこの感覚は、ホテルだけの話ではない。不動産も、土地も、マンションも。格差が可視化されるほど、不安は広がる。日本中がそれを感じているのが今という時代だろう。

先日行った直島では、少し違う感覚があった。宿泊費もアクセスコストも決して安くはない。でも、あの場所の空気、瀬戸内の光、点在するアート。それらを含めて「この価値のためなら」と思えたとき、価格への不満はほとんど消えていた。

価格への納得感は、結局のところ「価値をどう受け取るか」にかかっている。同じ1万5,000円でも、何も感じない宿泊と、忘れられない一夜とでは意味が違う。価格の絶対値ではなく、払ったお金と得た体験のバランスを測る感覚――これを研ぎ澄ませることが、これからの時代を生きるうえで大事なスキルになっていくと思っている。

情報があふれ、価格が動き、価値の基準が揺らぐ時代に、何に払い、何を手放すかを自分で判断できること。そこには正解がない。だからこそ、自分のマーケット感覚を育てていく必要がある。

おわり。
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