地域おこし協力隊と脳若【山形県川西町】

地域おこし協力隊って?

今回は「いきいき脳若(まんまる倶楽部)山形県川西町の地域おこし協力隊」の話題です。

私が「地域おこし協力隊」という言葉を初めて聞いたのは5年ほど前、脳若トレーニングでお世話になっている島根県邑南町を訪問した時でした。テレビでもよく紹介されている町ですが、全国でも有数な過疎地でありながら様々な新しい施策を行っている地域です。邑南町のように人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域外の人材を積極的に受け入れ、住民票を移動したうえで地域協力活動を行ってもらい、その地域に定住・定着を図ることで、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とした制度が「地域おこし協力隊」です。
財政支援は特別交付税。制度は平成21年度から始まっており、平成28年には4000人の隊員が活動、4割が女性で約7割が20代と30代という若いパワーだといいます。

山形県川西町の地域おこし協力隊と【脳若】

山形県川西町の窪村郁子さんから初めて当社へアクセスがあったのは2015年の12月でした。

地域おこし協力隊の窪村さん

山形県川西町地域おこし協力隊員である窪村郁子さんも20代。東京で行われたセミナーには彼女と、小松地区地振興協議会の担当の方々がお越しになられました。すぐに導入が決まり活動がはじまりました。

脳若を知ったきっかけは、窪村さん自身がこれまで活動として行ってきた地域のパソコン教室にプラスして交流の場を作れないかと考えていたところ、同じ協力隊の仲間で福岡出身の隊員から「福岡でこんな面白い取り組みしてるよ!やってみたら?」と情報が入ったことが最初だったそうです。
その後、パソコン教室の会場を管理していた小松地区地域振興協議会に相談し、一緒に活動していただけませんか?と提案。
快諾していただき、資金面の支援だけではなく、様々な活動を協働して行っておられます。

トレーナーは窪村さんと、小松地区振興協議会事務局長である遠藤明子さんのおふたり。アカデミー受講後、認定試験に無事合格され、地元川西町を中心とした活動が始まったのです。

小松地区での脳若!

東沢地区での脳若!

米沢市での脳若!

また、定期的に開催している「総合事業提案セミナー@福岡」にも山形からおふたりで参加いただき、今後地域作りをどうやっていくか?真剣に考えながら、行動力ある精力的な動きをされています。

最初はお試しのプレ講座からでしたが、小松地区、玉庭地区、東沢地区と広げていき、定期講座終了後は「このままでは終わりたくない」という声があがり追加講座の声があがってきています。
また、昨年末からは米沢市の介護予防啓発事業を受託、昨年日経BP社から出版した「脳若」本にも登場しています。

「窪村さん」は第3章(53ページ)に登場。

ここからはインタビューです。

脳若のどこに惹かれたのですか?

脳若がいいなと思ったところは、コミュニケーション重視のトレーニングという点でした。
パソコン教室では講座中、皆さんは集中し、会話も少ない様子でした。
教室としてはいい面もありますが、それだけでは何か寂しいなと感じがしていました。脳若では、たくさん会話ができて、皆さんはイキイキされています。
パソコン教室にいらっしゃる方も実はそのような和やかなおしゃべりがしたくていらっしゃっていたのかなと感じています。

協力隊としての任期がありますよね?プレッシャーはありますか?

協力隊としての任期は今年4月までです。「起業」したらどうか?ともチラホラ声が上がっています。

プレッシャーは特にありません。協力隊が所属する役場の担当課(まちづくり課)は協力隊個人のやりたいことを伸び伸びとさせてくれますし、困っていることがあればその都度の相談や提案等のバックアップもしてくれます。その延長線上で実績を積むことができました。

何より嬉しいのは、町民の方々から(脳若に参加された方)は「ぜひ継続して開催ほしい、またやりたい!」という声をどこでもいただけることです。追加講座、追加講座、また追加講座です。

このように交流の場が自発的に継続されるのも脳若の魅力だと思います。

「今なら、自分の人生楽しいものだと思える」

最後に、脳若事業を行っていて、一番印象に残ったエピソードを教えてください。

Aさんは80代女性で旦那さんとともに参加されています。元々はパソコン教室の受講生様でした。
「脳若をする前は「自分の人生、つらいことが多くて大変だったな。つまらなかったな」って思っていたんだそうです。
でも、脳若トレーニングで昔のことや自分の人生を振り返ることが多くなって、よく考えてみればそんなに嫌な人生じゃないなと思った、楽しい出来事もあったなって気付き始めたというんです。これは教室後のお茶のみ会で世間話などで盛り上がる、ふとしたときに出た言葉なんです。

コミュニケーションゲームで、他の人の経験談も聞いて、自分の人生を客観視できて心が楽になった。
「今なら自分の人生を楽しいものだと思える。思ったと過去形じゃないのは、これからもそう思って生きていけると思ったから。」
「今では脳若に集う仲間に会いたくて脳若トレーニングに行くのが楽しみになった。」

こんな言葉が飛び交ったんです。

誰とでも気兼ねなく、ざっくばらんに話せる「コミュニティ」がしっかりと地域に出来上がってきていると強く感じるという窪村さん。

そして、「本当の孫のように暖かい目で地域全体が見守って下さっています。」と仰います。

さあ、第1段は大成功。次のステップへ進まないとね!
窪村さん、頑張ってください!

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