ジャンヌ・モローにふれて

ジャンヌ・モローといえばフランスのカッコいい女優というイメージ。
2012年の主演映画「クロワッサンで朝食を」は彼女自身を描いたようでとても共感できた。 原題の「 Une Estonienne a Paris」 は、「パリにいる1人のエストニア人」。こっちの方がしっくりくるね。
共感できたのは、もちろん主演のジャンヌモローの生き方もだけど、家政婦アンヌ。母を看取って縁あってパリに出てくるんだけど、夜、散歩に出るシーンだとか人生の後半、子育てや結婚生活が終わって新しい人生を歩んでいく様子がまさに自分と重なったなぁ。
時間がたったからこんなこと書けるけど…会社役員の奥様で雑誌に載るような家に住んでいた時代はそれなりに幸せだったのに少しずつおかしくなっていったかな。家を飛び出して知らない土地で小さなアパート生活が始まったけど、夜に散歩するあのシーンはホントによくわかる。決して暗くはないよ。あの映画と同じ感じ。目が強い。女はやっぱ強いよね。

 ジャンヌ・モローは2017年にパリの自宅で亡くなっている。享年89。朝、アパルトマンにやって来た家政婦が倒れている彼女を発見したらしい。死因は老衰。看取る者もいない、いわゆる孤独死。一人で生きる女性の最期はこんな感じだね。ここは私も覚悟しなければと思った次第。(家政婦は雇えないが)
 医療や健康情報がすすんで、もっと長生きの時代になるから100歳までだとするとまだ40年以上ある。どれだけ自由に、幸せに、笑える時間があるだろう?これから少なくとも何度か決定的な分かれ目の選択はあるだろう。

幸せなのは人生かけてやれる事業があるってこと。これは誰にでもあるもんじゃない。失うものもあったけどそれ以上に得るものがあったといえる。
人生折り返し地点を過ぎ、時間が限られているわけだからキャパをもっと広げて良いものを選択しながら過ごしたいもの。

朝起きて仕事に出て、寝るだけの数年間でしたが、ようやく住んでいる土地に慣れてきて、休日のコーヒーを楽しめる場所も見つけた。こういう時間を幸せという。

おわり。

追記:株式会社サムライトはSDG sの取組を公開しました。何があろうともキチッと継続し続けます。詳細はこちらから。(脳若とSDG s